夜行バスの電動バックシェルシートとは?前にスライドして倒れる新感覚シートの秘密

※掲載内容は取材当時のものです。最新情報をお調べのうえお出かけください。

隣の席とはプライベートカーテンで仕切られていて、ちょっとした個室感を味わえるのがうれしいところ。とはいえ、後ろの席とはリクライニングを倒せば距離が近くなるので、そこはやっぱり気を遣いますよね。

「もっと倒したいけど、後ろの人に悪いから…」そんな理由でシートを起こしたまま朝を迎えた経験、ありませんか?

その悩み、シートの仕組みひとつで解決できます!

今回紹介する「電動バックシェルシート」は、背もたれが後ろに倒れるのではなく前にスライドするシートです。シートの違いを知っておくだけで、つぎの夜行バス選びがぐっとラクになりますよ。

電動バックシェルシート対応バスを予約する

目次

電動バックシェルシートは、背もたれが前方向にスライドして倒れる仕組みのシートのこと。後ろの席のスペースを圧迫しないので、声をかける気まずさも、遠慮して倒しきれないもどかしさも手放せます。この記事では仕組みの違いから対象路線、予約時の注意点まで、実際の座席データをもとにまとめました。

リクライニングを倒すとき、気を遣っていませんか?

一般的な夜行バスのリクライニングシートは、背もたれごと後方に倒れるタイプがほとんど。構造上、どうしても後ろの席の空間を狭めてしまいます。

そのため、倒す前に「すみません、倒しますね」と声をかけたくなるし、逆に声をかけられなかったら遠慮して浅い角度で我慢してしまう。一般的なリクライニングシートなら、誰もが一度は感じたことのある気疲れです。

リクライニングシートを倒そうとしている女性

電動バックシェルシートは、この構造そのものが違います。背もたれが後ろに倒れるのではなく、座面ごと前へスライドする仕組みです。そのため、後ろの座席の空間を一切圧迫しません。誰にも声をかけずに、自分の好きな角度までリクライニングできるというわけです。

電動バックシェルシート

前の席との関係も同じ発想です。前の人がどれだけ倒しても、シートが後ろに迫ってくることがないので、膝が前の座席に当たりにくくなっています。「自分だけの空間」がきちんと確保されている感覚は、実際に座ってみるとかなり印象が違いますよ。

電動バックシェルシートの仕組みと、女性にもうれしいポイント

電動バックシェルシートという名前のとおり、操作はすべて電動式。レバーを引いて力任せに倒す必要がなく、ボタン操作だけでリクライニングできます。

暗い消灯後の車内でも迷わず調整できるのが嬉しいポイント。腕力に自信がない方や、女性のひとり旅・出張利用でも安心です。

上位グレードのグランシアファーストなどには、背もたれ・レッグレスト・フットレストをパーツごとに独立して調整できるタイプもあります。可動域が広い分、自分の体にフィットする姿勢を細かく探れるのが魅力です。

3列と4列、VIPライナーの電動バックシェルシートを比較

電動バックシェルシートには、3列独立タイプと4列タイプの2種類があります。座席のゆとりと運賃のバランスが違うので、それぞれの特徴を見ていきましょう。

3列電動バックシェルシート:ビジネスクラス級のゆとり

横1列+2列、もしくは3列独立のレイアウトで、全席が個室感覚のプライベート空間になっているタイプです。代表格である「グランシアファースト」は全席が電動バックシェルシート対応で、リクライニング角度は約145°、シート幅は50cm、シート間隔は約100cm前後とゆとりのある設計になっています。

グランシアファーストには、背もたれ・レッグレスト・フットレストをそれぞれ独立したボタンで操作できる「全自動ボタン」を搭載。3つのパーツを個別に動かせるので、たとえば「背もたれだけもう少し倒したい」「足元だけ角度を上げたい」といった細かい調整も、力を入れずにボタンひとつでできます。

シート自体にも工夫があります! 低反発クッションを採用しているため、長時間座っていても体圧が分散され、腰やお尻への負担を感じにくい仕様です。この低反発シートは他社の夜行バスにはあまり見られず、電動リクライニングと合わせて快適さを支えています。

電動バックシェルシート

グランシアファースト以外の3列独立タイプ(プルメリアグランデ神戸便、VIPライナー6便、VIPライナー名古屋2便、VIPライナー中部国際空港・金沢便など)は、車両の一部の座席のみ電動バックシェルシート対応。予約の際は座席位置まで確認しておくと安心です。

なお、3列独立タイプはトイレ付き車両が多いため、長距離移動でも心強い選択肢です。

4列電動バックシェルシート:手軽な運賃で味わえる快適さ

4列タイプは座席数が多いぶん運賃が抑えられているのが特徴。そこに電動リクライニングの快適さがプラスされています。「グランシア」「VIPライナー5便」は全席電動リクライニングシートを採用しており、リクライニング角度は135°。シート間隔は105〜118cmほどとなっています。

4列電動バックシェルシート

4列電動バックシェルシートは、背もたれ・レッグレスト・フットレストの一括操作ではなく、電動スイッチひとつでリクライニングする仕組み。力をかけずにスマートな操作でリクライニングできる点は3列タイプと共通しています。

名古屋便の「チェリッシュ」は女性専用車両として運行しており、こちらも全席が電動シート仕様です。3列タイプほどの個室感はないものの、「値段は抑えたいけれど、シートにはこだわりたい」という方にちょうどいいバランスではないでしょうか。

ちなみに4列電動バックシェルシートの車両はトイレなしのものが多いので、乗車前に休憩を挟んでおくのがおすすめです。

座席の並び方の違いをイメージで比較

※座席数・配置は車両により異なります。あくまでイメージです。

電動バックシェルシートに乗れる路線・対象バス一覧

現在、電動バックシェルシートが導入されている主な路線と対象バスは次のとおりです。
区間 対象バス シートタイプ 対応状況
東京⇔京都・大阪・神戸 グランシアファースト 3列電動バックシェルシート 全席対応
東京⇔京都・大阪・神戸 プルメリアグランデ神戸便 3列電動バックシェルシート 一部座席対応
東京⇔京都・大阪・神戸 VIPライナー6便 3列電動バックシェルシート 一部座席対応
東京⇔京都・大阪・神戸 グランシア 4列電動バックシェルシート 全席対応
東京⇔京都・大阪・神戸 VIPライナー5便 4列電動バックシェルシート 全席対応
東京⇔名古屋 VIPライナー名古屋2便 3列電動バックシェルシート 一部座席対応
東京⇔名古屋 VIPライナー名古屋便チェリッシュ(女性専用) 4列電動バックシェルシート 全席対応
名古屋⇔富山・金沢 VIPライナー中部国際空港・金沢便 3列電動バックシェルシート 一部座席対応

「一部座席対応」となっている便は、予約時に座席位置まで確認しておくのがおすすめです。

予約前に知っておきたい注意点

電動バックシェルシートを狙って予約するなら、次の3点は事前にチェックしておいてほしいポイントです。

  • 全席対応の便を除き、一部の3列シート車などでは特定座席のみの導入となります。予約時は座席表で対象位置を必ず確認しましょう
  • 車両によってトイレの有無が異なるため、長距離区間ではトイレ付き車両かどうかも合わせて確認しましょう
  • 充電設備の有無は車両ごとに異なるため、充電しながら過ごしたい場合は事前に確認しておくといいでしょう

とくに1点目は見落としがちなので、「電動バックシェルシートのつもりで予約したのに、当日座ってみたら対象外の座席だった」というすれ違いを防ぐためにも、予約画面でシートタイプまでしっかり確認する習慣をつけておくと安心です。

よくある質問

電動バックシェルシートについて、よく寄せられる質問をまとめました。

Q. 電動バックシェルシートと普通のリクライニングシートは何が違いますか?
一般的なリクライニングシートは背もたれが後方に倒れる構造ですが、電動バックシェルシートは背もたれが前方向にスライドして倒れる構造です。後ろの座席のスペースを使わないため、気兼ねなくリクライニングできます。

Q. 電動バックシェルシートはすべての座席で使えますか?
グランシアファーストやグランシアなど全席対応の便もありますが、一部座席のみが対象となっている車両もあります。予約時に座席表をご確認ください。

Q. 女性でも簡単に操作できますか?
ボタンひとつで動かせる電動式なので、力を入れる必要はありません。腕力に自信がない方でも問題なく調整できます。

Q. 電動バックシェルシートの夜行バスはどこで予約できますか?
VIPライナー公式サイトの「シート・バスタイプから選ぶ」ページから、3列・4列それぞれの電動バックシェルシート対応車両を確認しながら予約できます。

電動バックシェルシートで、夜行バスの夜をもっと自分らしく

シートひとつで、夜行バスの居心地は大きく変わります。

後ろの人に気を遣ってリクライニングを我慢する必要も、前の席のシートに足が当たってしまう窮屈さも、電動バックシェルシートならほとんど気にならなくなるはずです。3列タイプならビジネスクラスのようなゆとりを、4列タイプなら手頃な運賃で電動シートの快適さを、それぞれ味わえます。

シートに横たわる女性

夜行バスを予約するときは、価格やルートだけでなく、シートタイプにも一度目を向けてみてください。翌朝の体の軽さが、きっと違ってくるはずです。

電動バックシェルシート対応バスを予約する
あわせて読みたい

前へ

夜行バスで東京駅に着いたら、パウダールームへ!VIPラウンジで推し活メイクも仕上げる